特集 母乳育児を援助する
桶谷式乳房管理法の現況と私自身のこと
北原 妙子
1
1主婦の友育児センター桶谷そとみ母乳育児相談室
pp.567-571
発行日 1984年7月25日
Published Date 1984/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206480
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私が,当時高岡市にあった桶谷乳房治療院で桶谷式乳房管理法の研修を終えてから,はや5年がたちました。研修から戻ってからは地域での家庭訪問,開業産婦人科医院で産褥まもないお母さんの乳房の手当と母乳育児指導を実際に経験し,現在は東京お茶の水にある主婦の友育児センター21で桶谷そとみ母乳育児相談室を開設して4年めになります。主婦の友育児相談室は21世紀を担う子供たちが心身ともに健康に育ってほしいという理念に基づいて設置されたものです。
桶谷式乳房管理法は,乳房の奥をあけ個人に合った自己管理法を習得させ,母子一体性の理論に基づいた母乳育児を貫き,質の良い母乳で母子の健康を保持増進させるという理念でなりたっています。この管理法は多くの方々のご尽力で世の中に紹介され普及されてきました。現在,認定助産婦は82名,専門の母乳育児相談室が全国に16か所(昭和59年3月現在)誕生しています。そして私たちの援助を受けいれてくれた母親たちによる母の会,親の会の輪が広がり,地域のなかにも確実に根づいてきました。
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