実地臨床手技のエッセンス 分娩管理へのアドバイス
乳房管理—桶谷式乳房治療手技
橋口 精範
1
Akinori Hashiguchi
1
1獨協医科大学産科婦人科学教室
pp.635-639
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206088
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生まれた新生児を母乳で哺育するということは,哺乳動物にあってはごく自然の姿といえる。ヒトでは,社会性を背景としたさまざまな要因により母乳分泌量が減り,母乳哺育をあきらめてしまうものもあるが,その一因として,母乳の意義を知り,母乳で育てたいという母親の願いがあるにもかかわらず,施設の都合により,母乳分泌の促進に対する重点的な指導があまり行なわれず,生後すぐ粉ミルクを与える(表1)などの現況があることにもよるであろう。
母乳哺育をめざすとき,妊娠中から産褥期へかけての乳房管理は重要であり,周産期を管理する立場にある医師,助産婦などの適切な褥婦指導が必要である。
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