調査研究実践講座・23
生命表とその疫学的応用
林 謙治
1
1国立公衆衛生院母性小児衛生学部
pp.151-155
発行日 1984年2月25日
Published Date 1984/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206403
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平均寿命という言葉は,一般会話のなかで何気なく頻繁に用いられているが,実はこの言葉はきわめて専門的な術語であって,生命表と深い関連がある。以前,平均寿命とともに平均余命の定義について解説したことがあるが,もう一度くり返すと,平均余命とはある年齢集団がこれから何年生きることが期待されるかを指し,たとえば,現在40歳の集団が平均35年生きることが期待されるなら平均余命は35年ということになる。
これに対し平均寿命とは,現在0歳集団の平均余命のことを指している。したがって,現在の0歳集団が今後75年間生きることが期待されるなら,平均寿命は75歳ということになる。
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