調査研究実践講座・16
分析疫学「1]研究の形式と精度
林 謙治
1
1国立公衆衛生院母性小児衛生学部
pp.584-588
発行日 1983年7月25日
Published Date 1983/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206274
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調査研究の形式について折にふれ説明してきた
つもりであったが,本章ではもう少し突っ込んだ
議論を展開したい。話の都合上一部重複になると
思われるが,重要な箇所なのでよく考えながら読
んでいただきたい。
本講座第5回で疫学の研究形式を紹介したがも
う一度掲げる(表1)。記述疫学の内容の中心とな
る事柄は人,時間,場所の特性についてであり,
病気との関連を明確にすることが目的である。疫
学研究の第一歩は記述疫学からはじまり,いわば
実態調査的な研究である。これをふまえてはじめ
て分析疫学が成り立つ。したがって分析疫学では
適当な仮説がたてられるのが普通である。
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