グラフ
子連れ入院大歓迎の鋼管通助産院
本誌
pp.523-526
発行日 1983年7月25日
Published Date 1983/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206261
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鋼管通助産院は国鉄川崎駅から東へ2.5km,京浜工業地帯に点在
する庶民の町中にある。この助産院の特徴は乳児園を併設している
ことで,鋼管通乳児園という名称をとつてはいるが内容は保育園で
ある。乳児園があることで,核家族の産婦さんも子連れ入院が可能
であり,里帰り出産をする必要がない。産褥休養入院も受けている。
経営者の小池トモエ氏は助産院を開設するときには,付属の保育
園を必ずつくりたいと強い意欲に燃えて実現させたパワフルな助産
婦である。助産院の分娩は予約制で月5件,うち子連れ入院は平均
2件とのこと。小池氏が助産婦として最も力を入れているのは個人
個人に行なう入念な保健指導で,6か月に入ると妊婦さんの月数や
状態に合わせて診察のたびに,腹式呼吸法・乳頭マッサージ・腰痛
予防法・姿勢と歩き方・足の開排運動・いきみ方・短息呼吸法など
をていねいに教える。集団指導から個人指導に切り替えたのが昭和
51年。その効果は絶大でハイリスク妊娠はまったくとのつていいほ
ど減少,分娩もいたつて穏やかなうちに進行するという。1人1人
に濃厚なケアがでまることは,開業助産婦の強みといえよう。
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