Hawaii Report
妊娠中絶法をめぐって
池上 千寿子
pp.420-423
発行日 1983年5月25日
Published Date 1983/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206241
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1983年1月22日,ワシントンで中絶反対の集会が行なわれ,2万6,000人の男女・子どもが参加したことは,日本でもすでに報道されたことと思います。
この1月22日という日は,中絶反対者にとっては,魔の"悲劇"の日であり,中絶支持者にとっては,コペルニクス的転換となった記念日なのです。ここで中絶反対という立場をもっと正確にいうと「中絶を法律で規制し,胎児の生きる権利を法律的に保護しよう」(胎児は自ら権利を主張できない)というもので,反対に,中絶支持とは,「中絶するかどうかは,もっぱら個人がその良心に従って選択すべき問題であり,法律で定める(定められる)ものではない」という立場です。
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