Medical Scope
乳房刺激によるCST
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.82
発行日 1983年1月25日
Published Date 1983/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206175
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高血圧合併妊婦のようなハイリスク妊娠例で,胎児が元気かどうか,弱ってきつつあるかどうかを診断するためには,分娩前の胎児心拍数モニタリングであるNSTやCSTが行なわれます。さて,そこで,NSTをやってreactive(リアクティブ)ならよいのですが,non-reactive(ノン・リアクティブ)なら胎児が弱っているかどうかを確実に診断するためにCSTを行なうのですが,自然の軽い子宮収縮が10分間に3回の割で出現していないときは,0.5〜1.0ミリ単位というごく少量のオキシトシンを1分間に投与してみることになります。それで10分間に3回のごく軽い子宮収縮をおこさせた時点で,胎児の心拍数に遅発一過性徐脈が出現するかどうかをみるのがCSTです。ここで遅発一過性徐脈が出なければ,CST陰性といって胎児はまだ元気ですが,遅発一過性徐脈が出現してくると,CST陽性といって,胎児は弱ってきているので娩出を考えないといけなくなります。これがCSTとNSTを組み合わせた今日の分娩前の胎児心拍数モニタリングによる胎児管理のプランですが,CSTをやるときのひとつの大きな問題点はオキシトシン投与です。
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