ケース・レポート
精神的緊張の強い悪阻妊婦への支援
村山 伊勢子
1
,
脇坂 久代
1
1君津中央病院産婦人科
pp.180-184
発行日 1980年3月25日
Published Date 1980/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205681
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はじめに
妊娠悪阻は,つわり症状が「妊娠6〜8週で回復しないのみか,嘔吐はますます強くなり,食物の摂取はまったく不可能となり,全身状態も著しく悪化し,ついには生命に危険をきたすような場合もある(真柄)」といわれている。私達は,悪阻の程度は,臨床分類上,検査所見に若干の異常さを認めるのみの妊娠悪阻第1期症状を示し,また精神的緊張が強く,悪阻症状とともに意識もうろう状態を呈して,2回にわたって入院加療をしたケースに,治療と平行して多数回の面接・指導を繰り返し,妊娠・分娩を通して一貫した支援を行い,よい結果を得たのでここに報告する。
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