特集 周産期における研修医・新人助産師/看護師教育の必修知識 産科編
妊娠中の管理
悪阻
西田 恵子
1
,
濱田 洋実
1
NISHIDA Keiko
1
,
HAMADA Hiromi
1
1筑波大学医学医療系産科婦人科学
pp.171-173
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001437
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はじめに
妊娠初期に呈する悪心・嘔吐は「妊娠嘔吐(つわり)」といい,全妊婦の50~80%に認める。重症化すると体重減少や脱水,電解質異常などをきたす「妊娠悪阻」となり,その罹患率は0.5~2.0%である。妊婦のQOLに影響を与えるだけでなく,適切な治療介入がなされないと,Wernicke脳症や血栓症など重篤な合併症を引き起こす可能性がある。多くは妊娠9週頃に始まり,妊娠20週頃までに改善する。
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