専門職への道
いわゆる正常産と正常度について
藤田 八千代
1
1神奈川県立衛生短大
pp.560-563
発行日 1979年8月25日
Published Date 1979/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205591
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はじめに
"これからの分娩はいかにあるべきか"という課題は,産婦人科医の間でも大きな問題であり,また助産婦の将来とも深くかかわる問題として,すでに長い間論議されてきた。しかしこのことは,単なる産婦人科医や助産婦の問題だけでなく広く社会全体の問題であり,何よりもその当事者である妊産婦にとってどうであるかを中心に志向してゆかねばならない問題であろうと思う。そのなかで果たす助産婦の役割も当然明確にされなければならない。
私は長い間,直接妊産婦とかかわる臨床のなかに身をおいて,助産婦活動をしてきた体験者の1人であるが,これこそ理想と思われる分娩に遭遇し得たのは,一例あるかなしかである。なぜか,という疑問と質問に答えながら,標題の主旨にふれてゆきたいと思う。
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