ケース・レポート
子宮破裂患者を経験して
遠藤 美栄子
1
1東北公済病院産婦人科
pp.270-272
発行日 1978年5月25日
Published Date 1978/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205373
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1.はじめに
子宮破裂は全分娩の0.03%に発生し,母体死亡40〜50%,児死亡80〜100%と言われ,分娩進行中に発生することが多く,母児ともにきわめて危険な異常事態である。
前回帝王切開分娩をした産婦であったが,今回経腟分娩可能と診断され,プロスタグランジンE2内服にて陣痛促進をはかり,経腔分娩を試みた。正常陣痛にて分娩第Ⅰ期を経過しようとしていたが,突然,子宮破裂を起こし,スタッフの協力のもとに,直ちに帝王切開を行ない,無事健児を得,また子宮も保存的に処置し得たケースを経験したので報告する。
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