特集 地域と母子健康センター,その今日的問題点
広大な原野,苛酷な自然条件のなかで—北海道・別海町母子健康センターの場合
清水 節子
1
,
荻田 ヒロミ
1
,
和田 静子
1
,
安達 由美子
1
1北海道・別海町母子健康センター
pp.282-286
発行日 1976年5月25日
Published Date 1976/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205036
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1.はじめに
昭和45年1月に別海町唯一の助産施設として母子健康センターが開設されて,6年余の歳月がたち,ここで産声をあげた児も千百余名を数えるに至っている。この間に,母子健康センターの仕事も,無医地区における一助産施設としての役割のみならず,母子の一貫した指導体制をめざした妊産婦管理の場としての役割を果たしつつあるが,広大な地域で妊産婦が母子健康センターや,他の医療機関にも遠く,定期的な診察を受けにくい状況もあり,また近隣の病院に常勤の産婦人科専門医や小児科医がいないため,救急の不安も少くない状況にある。以下,別海町の現状や問題点について述べてみたい。
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