研究・調査・報告
当院における沐浴指導の検討—実地指導を中心に
水上 明子
1
,
坂本 由紀子
2
1熊本大学教育学部特別教科看護教員養成課程
2熊本大学医学部付属病院産科
pp.226-230
発行日 1976年4月25日
Published Date 1976/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205021
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1.はじめに
わが国では,産湯にはじまる新生児の沐浴は,慣習として広く一般に行なわれている。したがって,出生後の新生児の沐浴は家族内の重要な関心事であり,特にほとんどの人が施設内分娩を行なっている今日,沐浴指導は育児指導の一環として,また健全な母子関係を確立させる上でも欠くことのできない指導であると考える。
当科では従来より,沐浴見学並びに希望者に対する実地指導をとりいれていたが,昭和46年8月より,特別合併症のない褥婦全員に計画的に2日間にわたって沐浴見学および実地指導を実施してきた。実施にあたってはそのつど褥婦の反応をみながら指導に当ってきたものの,多忙な業務の中で,これまで特にまとまった褥婦の意見を聞くこともなかった。
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