特集 母性と保健指導と
対談
母性を考える
丸岡 秀子
,
笠原 トキ子
1
1関東逓信病院
pp.10-16
発行日 1974年1月25日
Published Date 1974/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204630
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
見直されてきた胎教
丸岡 私,よくお父さん方にいつ親という認識が持てるのか,自覚が持てるかということを伺うんです。たいていのかたが,そうですねえって首をかしげなさる。笑ってからですねとか(笑),抱けるようになってからですねっておっしゃるわけですね。父性と母性とは,もうそのときから違うということですね。
つまり,母親は10か月間おなかに入れておいて,自分のからだでそれを作っていっているわけですからね。そこのところがひじょうに神秘的に考えられてしまうんですけど,だから父性と母性の違いというのは,まずその10か月の違いというものが,そこにおかれておりますね。その10か月の間育っている赤ちゃんと母性とが,どういうような関係におかれているか,それがたいへんだいじで,たいへん知りたくて,それでいてなかなかわからないんですね。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.