特集 保健指導体験集
座談会
体験記を読んで
我妻 堯
1
,
八木沢 紀子
2
,
藤田 八千代
3
,
島田 信宏
2
,
洲脇 絢子
4
1東京大学病院産科
2北里大学病院産科
3神奈川県衛生短大
4聖母病院分娩室
pp.30-40
発行日 1971年12月1日
Published Date 1971/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204286
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報告Ⅰ 望ましいフォローアップ
藤田 それでは,ほんの進め役みたいなかっこうでやらせていただきます。
7つのレポートが出ているわけですけれども……一番先にいわせていただいていいですか。「妊婦の周辺と保健指導」ですが,一見,この程度のケースですと問題がないケースとして見のがされてしまいがちではなかったかというような気がするんですね。しかしこういうふうに繰り返し面接しているうちに,ささいな問題も不安の因子になっているというようなこともとらえられるし,面接を同じ人が重ねていったということで,この人の心理的な安静が保たれていいお産を迎えることができたというふうに受け取れたんですけれども。そういう点では成功しているんじゃないかという気がするんです。ケースとのコミュニケーションがとれて,次回に来たときに前のときよりも顔色も表情もよくなったということをサッととらえている。こういうことが妊娠中の保健指導の中で行なわれるというのは,やはり個々人に合った保健指導,あるいはニードをとらえていくことができるという点で好ましい。
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