特集 前回帝切妊婦の取り扱い
前回帝切妊婦の分娩管理
新井 正夫
1
1慶応義塾大学医学部婦人科学教室
pp.19-24
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203967
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帝切後の分娩様式の決定については"Once acesarean,always a cesarean"(一度帝王切開したら次回からは常に帝王切開を行なう)という1916年のCraigin警句がそのまま教育面においても実地医療面でも支配的であり常道とされていた。しかし麻酔,術前術後の管理,分娩監視などの進歩に伴い,当然の傾向として帝王切開の適応の拡大ないしは帝切率の上昇や,前回帝切妊婦に対する基本的な問題が提起され"PostcesareanObstetrics"(帝王切開後の産科学)という概念のもとに再検討する必要があると思われるので,前回帝切妊婦の分娩管理を中心にいささか言及する。
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