特集 前回帝切妊婦の取り扱い
前回帝切妊婦の妊娠中の管理—助産婦として
相良 サク
1
1築地産院産科
pp.14-18
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203966
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I.調査対象
昭和44年1月1日〜昭和44年12月31日までの1年間の分娩総数2185例の中より帝王切開者85例をひろい,そのなかでさらに反復帝切者20例を出し,それが年令別,初経の別,原因別にどうなっているかをみてみました。詳細にわたっては時間の余裕がないため不可能でしたので,当院の分娩台帳より大まかなことのみを調べてみました。それを表にしてみますと次の通りです。
原因別ではっきり区分できないのもあり,たとえば切迫仮死であげてありますのは,前期破水によって微弱陣痛,分娩遷延となり切迫仮死になった者もありまた破水はないが微弱陣痛によって分娩が遷延し切迫仮死に移行したものなどいろいろありますが,いずれにしても最後には切迫仮死の徴候が現われて帝王切開になったものは皆この種のなかに入れてありますため,多くなったと思います。またその他については,低在横定位,子宮筋腫,高度静脈瘤,胸廓成形術後,臍帯下垂(頭位),股関節脱臼,原因不明などが含まれております。
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