特別座談会
退院後1ヵ月の育児
橋口 精範
1
,
塙 賢二
,
梶谷 高子
2
,
山岸 春江
3
1東京医科大学産婦人科
2梶谷助産院
3府中市役所
pp.42-53
発行日 1969年10月1日
Published Date 1969/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203816
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司会(橋口) 最近施設分娩がだいぶ増加しまして,20年ほど前には施設内の分娩がわずか2.4%であったのが,最近では80%ぐらいにもおよんでいるということで,施設で分娩する方がふえてきています.一方,施設としましても最近は人手の問題とかいろいろなことで入院日数が非常に短くなっている.ところによりましては,1週間以内,5日ぐらいで退院というようなことにもなりますので,入院中は確かに施設分娩ということでいいといわれておりますけれども,退院したあとは昔と違っていろんな問題点があるんじゃないかというようなことが考えられるわけです.最近よくいわれております核家族の問題,住宅,その他の社会環境ということから見ましても,退院してすぐから,沐浴の問題1つにしてもどうしたらいいかということで困ってしまったり,へその緒がとれなくて退院しなければならない場合がありますと,その処置をどうしたらいいかとか,どういうふうに栄養法を行なっていったらいいかとか,部屋の温度はどのくらいにしたらいいかとか,自分の子供はすぐ吐くとか,便秘だとかいうようなことで非常に困ってしまう場合があるようです.
そこで今日は,産科医,小児科医,助産婦,保健婦のみなさんにお集まりいただき,退院直後の現在の母親のもんだい,育児のもんだいを話し合っていただきたいと思います.
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