研究
産褥子癇患者の看護
山中 知代子
1
1猿島赤十字病院
pp.39-43
発行日 1968年4月1日
Published Date 1968/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203544
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I.動機
近年は農村においても保健所または市町村庁の衛生課の保健婦,助産婦による妊婦指導が定期的に行なわれるようになり,妊婦の妊娠中の摂生に対する知識も大分向上してきたが,それでもなお子癇の発生頻度は統計上,500の分娩に対し1の割合で,妊産婦死亡原因のうち妊娠中毒症が38.4%を占め,そのうちの16.4%が子癇死亡であり,子癇による母体の死亡率は10%前後で,胎児の死亡率は20%前後の高率を示している.それゆえ子癇患者の看護にあたっては容態の変化を十分に観察し,早期に適切な処置を施すことは,患者の予後に大きく影響するので,未熟ながら本症例看護を取りあげてみた.
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