特集 新しい助産婦教育とその課題
臨床指導者の立場から
最上の実習場所を提供したいが
杉浦 キヨ子
1
,
正本 宗子
1
1九大病院産科
pp.26-29
発行日 1968年1月1日
Published Date 1968/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203503
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はじめに
近年世界における科学の進歩はめざましいものがある.これとともに社会の変化に従って,医療も格段の発展をとげてきたが,しかし看護の発展は遅々たるものがある.それにはいろいろの障害があると思うが,その障害をある時期において一つずつ取り除かなければならない.幸にして文部省より新カリキュラムが発表され,それがようやく実施の段階になったが,看護に携わる者にとってはむしろ遅過ぎる感じがする.
なお数年来助産婦雑誌をはじめ関係雑誌に文部省より作成された新カリキュラムの四つのカテゴリーについて,そしてそのなかの母性看護学についていろいろと議論を沸かしてきたが,ここにおいて明年度よりいよいよ実施され,その新教育を受けた学生を2年後にはこの実習場所に受け入れることになると,現在の実習指導を省りみ,またこれからの実習指導をよりよく進めてゆくにはいかにあるべきかを考えてみることが必要だと思う.
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