特集 これからの助産婦のありかた
特別寄稿
助産婦の養成と助産婦のありかた—WHOのレポートより
津野 清男
1
1愛育病院産婦人科
pp.18-25
発行日 1967年7月1日
Published Date 1967/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203423
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このレポートの紹介にあたって
国連の保健部門であるWHO(世界保健機関WorldHealth Organisationの略)にはいろいろな部門があるが,われわれの領域に最も縁が深いのは母性保護(Maternity Care)の部門である.ここでは必要に応じて世界の各地域(日本は西大平洋地城に入っている)からの代表者に,各地域内の情勢や問題点を持ち寄ってもらって,世界全般としてはどのような考えかたで,どの程度のことを目標にすべきであるかを討議し,それをまとめたレポートを出して,各国の参考に供している.
これまでに発表されたもののうち,助産婦諸姉に直接関係があると思われるのは,1955年の助産婦養成に関する討議のレポート(Midwifery Training)と,1966年の母性保護業務からみた助産婦のありかたを討議したレポート(The Midwife in Maternity Care)の2篇であろう.この2つとも助産婦のありかたを主題にしたものであるが,内容的にみてわれわれ産婦人科医にとっても参考になり,再認識ないし再検討すべき示唆も多分に含まれているので,既に先般の産婦人科月刊誌上に紹介ずみである.しかし当の助産婦側には,まだその内容が紹介されてないということなので,多少は訳しかたに意を尽さぬところもあって恐縮ながら,両者の抄訳を供覧することにした.
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