インターホン
「先生」の乱用
中村 珪子
1
1山形市立病院済生館
pp.45
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203364
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秋は各種の学会がはなやかに催される季節である.私にとって学会は産科の動向を知り知識を吸収するだけではなく,離れて活躍する知人や友人に逢えるのも楽しみの一つである.会場の廊下やロビーには久しぶりに会ったであろう人たちが語らう姿でいっぱいであり,ちょっと廊下に立っていようものなら「あ○○さん」とか「先生しばらくです」という声が各所で聞かれる.
それにしても先生という言葉のなんと多く聞かれることだろう.これは一般的にもいえることであろうが,私たちの会合においては乱用しすぎる感があるように思える.先日の研究会のシンポジウムの席上でも司会者が各々講師を呼ぶのにも先生を用いていた.シンポジウムは種々の立場から意見を発表するのであるから,先生と呼ぶにふさわしい人もいれば先生と呼ぶには不自然と思える人もいる.
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