特集 昭和41年度関連学会から
母性衛生学会発表
産褥体操の褥婦に及ぼす影響
山本 照子
1
,
飯島 敏子
2
,
国島 紀子
2
,
大沼 好子
2
,
静 久美子
2
1群大医学部付属病院産婦人科
2助産婦学校
pp.10-14
発行日 1967年2月1日
Published Date 1967/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203339
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はじめに
産褥期には褥婦の関心は自分自身より,主として新生児に向けられるため,分娩に伴う精神的緊張やいろいろの障害から,母体自身快復途上にあるという自覚がうすれがちであります.それとともに私ども母子の保健管理に当たる者も褥婦の取扱いについて積極性を欠き,それが母性保健管理上の一つの盲点になっているように思われます.
産褥体操は分娩後の復古を早め,褥婦に精神的身体的に気持よい毎日を送らせ,食欲を増進させ乳汁分泌を促進し,分娩後の疲れた筋肉や内臓の働きを活動的にし,その上全身の均勢を整え,産褥時に起こりやすい肥りすぎを防ぐことなどのために有用とされ,欧米では産褥看護の重要な一手段として広く実施されており,褥婦の保健管理を充実させるための合理的な一方法と考えられます.
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