研究
分娩時完全子宮破裂の一例
熊谷 アイ
1
1日本通運東京病院 産科病棟
pp.39-40
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203294
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
子宮破裂は産科疾患における最も恐るべきものの一つであります.また,発生頻度については諸家により相当のひらきがあり,Darisは860回の分娩に対して1回,Hurdは2000:1,Franqueは3225:1,Standerは2260:1,Sheldonは1829:1,Reeseは1516:1といい,本邦においては,増淵は1000:1,磐瀬・相馬は456の分娩に対して1例で,いずれも母児の予後はきわめて悪く母体死亡はSheldonは42.3%,小林は45.3%児の死亡率は90〜100%といわれている.
私の勤務している日通病院でも,昭和38年4月より昭和41年現在総分娩1364例中はじめてで,私が助産婦になって20年目ではじめての経験で,はなはだまれに遭遇するものと考えますので,ここに報告します.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.