グラビヤ
強く賢く美しく—緑十字助産院の赤ちゃん体操
pp.2-8
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203013
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"強く賢く美しく"をモットーに40年間新しい生命を育んできた助産婦さんがいる。緑十字助産院(大田区北千束町476)の佐々木かのえ院長がその人。からだのじょうぶな,頭のよい子どもを育て,将来心身ともに立派な"人間"になるように,その基礎づくりをするのが佐々木式育児法の目標である。1週間のうち,月水金は妊産婦診察の日,火木土は育児指導。美しい体位,じょうぶなかちだを作るために,ここでは,ほかではやっていない独特な赤ちゃんの"美容体操"をしている。赤ちゃんは生後3,4ヵ月までは1週に1度指導をうけにやってくる。そしてその間にお母さん方も体操の要領をおぼえ家でできるようにする。佐々木院長は,この"体操"の目的を次のように説明する。「赤ちゃんは生まれて1週間がいちばん大切な時期です。生後1週間の手ぬかりは3週間,3週間の手ぬかりは100日のおくれに相当します。だから生まれたら直ちに基礎づくりを始めなければなりません。おとなになってから行なう体操よりどんなに立派な美しいからだをつくるかわかりません。赤ちゃんは体操するからじょうぶになるのではなく,からだがじょうぶだから体操ができるのです。泣いたり手足を動かしたり,寝返りをうったりすること自体が赤ちゃんにとっては体操になるわけですが,それ以上に美しい体格にするために人工的に体操をさせるわけです。
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