--------------------
自分で学び知る楽しいお産
高口 保明
1
1神奈川県立母子保健センター
pp.15-17
発行日 1963年7月1日
Published Date 1963/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202567
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
自分で知る楽しいお産
という標題は考えてみれば大それた,実に大変な課題である.これを聞かれる助産婦さんや産婦人科医などこの道の関係者は大概,「うーんなるほど」と言って,あとはニヤニヤと笑われる.中には「君,とてもお産と楽しさは結びつかないよ」と反論なさる.それに反して一般素人の方々,とりわけ公衆衛生関係者やジャーナリストたちは手をたたいて賛成してくれる.
説明するまでもなく,専門家が反論するのは妊娠分娩が女性の大仕事であり,それに伴う苦痛,危険あるいは健康障害が今日でもなお大変大きいことを身にしみて知っているからである.一方素人たちが賛成するのは,理論的に正しいかどうかではなく,「ぜひそうありたい」と望むからなのだ.
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.