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抗ビールス物質
伊賀 六一
1
1慶応病院内科
pp.41
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202491
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サルファ剤に始まって,ペニシリン,ストレプトマイシン等々の抗生物質など,各種の細菌に対する化学療法剤の出現は,伝染性疾患はもちろんのこと,諸々の感染症の治療に革命的な進歩をもたらした.それにもかかわらず現在までビールス病に対する治療は,なお対称療法の域を脱しない感もなきにしもあらずであった.
ビールス学の研究は,組織培養,螢光抗体法などの研究手技の進歩,核酸,RNA,DNAなどの細胞レベルの生化学的研究と相俟って,著しく進歩し,医学的な分野はいうにおよばず,物理学,生化学,基礎生物学等々の自然科学のそれぞれの専門分野からのメスが加えられた.
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