話題・1 母性保健指導"街"に出る
デパートに芽をふいた"ママの健康相談室"
服部 千秋
1
1母子衛生研究会教育普及係
pp.29-30
発行日 1961年7月1日
Published Date 1961/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202160
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女性の認識が先決
近年,母子衛生,母子保健衛生への関心が一般的に,急カーブを描いて高まつてきたことは,保健所,病産院などの母親学級などでの啓蒙があずかつて大きな力となつたことは議論の余地がないとしても,この傾向は大きく国家的にみて,まことによろこばしいことで,折角芽ばえたこの動きを中途半端にせずより強力に推進しなければと痛感している.
なぜかと言えば,私達が日頃,母子衛生の問題と取り組んで仕事をすすめているものとして,常に感ずることは,指導や宣伝でなく,何はともあれ直接の責任者である女性—母性自身のことだという認識に疑問をもつ場合に再三ぶつかるからで,ここまで高まつた母子衛生への関心をガッチリ基礎づけるものは,女性自身の認識だ,これが先決だと痛感し,なんとか,いまこそこれを具現したいと念じている.
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