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赤ちやんたちを訪ねられた美智子妃殿下—日赤乳児院でのひととき
遠
pp.50
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202027
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親善訪米の旅をひかえて御準備に寧日ないといつたころのはなしだが去る9月12日は日赤副総裁の美智子妃殿下が秋雨の中を日赤本社へ.きつちり組まれたスケジユールも熱心な御質問と,うわべだけの視察に終るまいといつた御心構えとでつい時間をとるという訳で,久慈産院長の案内で乳児院サンルームへ入られたのは正午をすぎていた.
日赤乳児院は,両親の充分の保育を受けられない乳児を収容しているが,サンルームで妃殿下を待ちうけていた子供たちは,はじめのうちこそカメラのフラツシユにきよとんとしていたが,やさしく手をさしのべてあやされる妃殿下に馴れてくると,明るい表情で手まりを投げあつたり,這い寄つたりして和やかな笑い声があがつた.子供のお好きな妃殿下は,えんじ色のシツクなワンピース姿をかがませるようにして,子供たちと遊ばれながら附添の婦長や竹谷監督にいろいろと御質問されていた.
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