補習講座
頭位分娩に於ける児頭廻旋に就いて—特に後方後頂位をめぐつて
小林 隆
1,2
1東大
2東大附属助産婦学校
pp.50-53
発行日 1958年1月1日
Published Date 1958/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201407
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はじめに
頭位分娩のさいの児頭廻旋の仕方に就いては,いやしくも産科にたづさわる者は誰でもよく心得ている基本的な知識であることは云うまでもない.然しその知識がほんとうによく消化されその人のものとなつているかどうかというと,必ずしもそうではないように思われることが屡々ある.それは筆者が実際に助産婦の教育にたずさわつていて常に感じることである.このことをもう少し具体的に例を挙げて説明し,老婆心ながら児頭廻旋に関する知識を再整理して読者諸姉の理解を助け,消化され易いものにしたいと思う.先ず次のような質問に対してその意味をよく理解し明瞭な解答をすることが出来る人は,筆者がこれから述べようとする説明を最早必要としない程児頭廻旋に就いてはわかつている人であると思う.それに反して中々即座に答えられないか或は答えるのに苦労する人はこれからの筆者の文を一読して頂いてよいと思うのである.
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