社会の動向
社会保障の国の乞食
長谷川 泉
pp.44-45
発行日 1955年12月1日
Published Date 1955/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200968
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イギリスは社会保障の国として聞えている。ゆりかごから墓場まで--ということばによって,それは最もよく象徴されているようだ.日本はもちろんイギリスにくらべて,社会保障の点でははるかにおとつている.イギリスだけではない,大体においてヨーロツパの先進国にくらべるならば大分おくれているということが出来るだろう.
社会保障は相互扶助の精神から成りたつものであるが,それはひいては自分の身にもはねかえってくるものである.自分たちの住む社会が住みよいものにならない限りは,その影響を,個としての自分も受けざるを得ないからである.
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