口絵
X線による産科学的診断(3)—無脳児および無頭児の撮影像
S. K.
pp.2-4
発行日 1955年7月1日
Published Date 1955/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200875
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外診をいくら熱心にやつてみても,気をおちつけてやつてみても,どうしても所見がハッキリしないで,たしかな診断を下し得ぬことがある。もちろん,教科書で習つた通りに,触診に先立つて先ず妊婦によく排尿をさせる。次に衣類をよく緩めて腹部が充分に触診できるようにする。臥位をとらせて下肢をよく屈曲させ,かつ口を軽く開いて呼吸をするように命じて下腹部を緊張させないようにする.触手も温めて,静かに腹壁の上にのせ,徐々に精しい触診を行うようにする。
そんなにいろいろと注意して触診を行つても,所見がよくわからない場合には,何よりもX線撮影を試みるのが1番有力な所見を示してくれるのである。
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