ニユージーランドに於ける母子衛生に就て—助産婦の活躍とセントヘレンズ病院

　ニュージーランドの国情，衛生状熊其の他に就ては今迄我が国に知られる所があまりなかつたが，終戦後此処数年の間に厚生関係の人達が数人いろいろな目的を持つて此の国に渡り，中でも愛育会の斉藤文雄先生，厚生省の金子看護課長，最近では聖ロカ短大の檜垣マサ氏，私と一緒に未熟児施設の見学に行つた佐々木ノブ氏等が見聞録をいろいろ発表して来られたので今更私が蛇足を加える迄もないし興味もうすいであろうと考えたので，与えられた題は母子衛生についてであるが，此の国に於ける助産婦の活躍状況を中心にして2,3気のついた点を書いてみたいと思う．