映画
—総天然色—テオドラ
pp.48-49
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200755
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物語
今から約1400年前,東ローマ帝国の妊姪として,その夫のユステイニアヌス一世と共に恐怖と殺戮に満ちた流血の歴史を記した一世の美女テオドラの波瀾万丈な青春時代を描いたものである.
ものがたりは,東ローマ帝国の首都,ピザチンに始まる.この繁栄と快楽の都には,支配階級に対する不平と怨嗟の声が充満していた.美しい,野心に燃えた平民の女テオドラ(ジヤンナ・マリア・カナーレ)は,かねがね皇帝ユステイニアヌス(ジヨルジユ・マルシヤル)に本当の民衆の声を伝えようと機会を狙つていた.專横を極める貴族の頭,大臣のジヨヴアンニ・デイ・カツパドーチャ(アンリ・ギゾール)は,自分の貧欲な手中に皇帝を籠絡しようと企らんでいた.しかし皇帝は民衆を忘れてはいなかつた.或る日,人心と彼等の生活状態を知るために秘かに王宮を抜けだした皇帝は,豊満な肉体を惜しげもなくさらし,妊艶な肢体をくねらせ踊る女テオドラを見いだすのだつた.
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