Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
カズオ・イシグロの『日の名残り』—脳卒中の父親の介護
高橋 正雄
1
1筑波大学
pp.1242
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203271
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1989年にカズオ・イシグロが発表した『日の名残り』〔土屋政雄(訳),早川書房〕には,英国の名門貴族の館に仕える執事スティーブンスの父親が「卒中」で倒れる場面がある.
1923年3月,72歳だったスティーブンスの父親は,副執事として息子とともにダーリントン卿に仕えていたのだが,大事な国際会議がこの邸宅で行われている最中,二階の廊下で倒れたのである.
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