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編集後記
川
pp.430
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202211
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今月号の「映画に見るリハビリテーション」で紹介されているのは,「カムイチェプ サケ漁と先住権」.2号の「アイヌモシリ」につづき,アイヌ関連の映画を取り上げてくださいました.そんななか偶然にも,某TV番組での,アイヌ民族に関する「不適切発言」の問題が起こりました.最初に読んだ記事では発言内容などは記されておらず,複数の記事にあたってみて,まさに二通先生の記事の中に出てくる表現であったことを知りました.発言をした本人にはまったく悪気はなかったようですが,「知らなかった,ごめん」では通用しない,時に「無知は罪」となることがあるように感じました.と偉そうに書いていますが,もし二通先生のアイヌ関連の記事に触れてこなければ,どのような背景があって「不適切」なのか,きちんと理解できていたかどうか自信がありません.そういった意味で「無知の罪」は,「教えてこなかった罪」ともいえるかもしれません.知る機会を与えてくださった二通先生に感謝です.さて,副題は「友よ,夜明けは近い」.残念な今回の件ではありますが,アイヌの歴史,先住権問題について日本でもっときちんと教育がなされる契機となればと思います.
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