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第40回総合リハビリテーション研究大会が2017年11月11日(土),12日(日)に富山市ボルファートとやまで開催された.北陸は晩秋の雰囲気で外は肌寒い感じであったが,会場では先生方の熱いお話を聞くことができた.この大会は「総合リハビリテーション」という内容に即して,医学的リハビリテーション,社会的リハビリテーション,職業的リハビリテーション,教育的リハビリテーションなどの観点から多職種が協働して障害者にリハビリテーションを行う趣旨で開催されており,今回は過去40回で初めて介護職の田中雅子先生(富山県介護福祉士会会長)が実行委員長をされ,テーマは「総合リハビリテーションの新機軸—リハビリテーションと介護福祉の融合」で,特色ある講演,シンポジウムであった.
まず40回の節目ということで上田敏先生(日本障害者リハビリテーション協会顧問)が「総合リハビリテーション研究大会40年の歩みとこれからの展望」という特別講演をされた.第1回大会は1977年9月で,本会の発案者は小川孟氏(元東京都板橋福祉工場長,元横浜市総合リハビリテーションセンター長)で,上田先生など各分野の若手の方々が実行委員会を構成して開催されたそうである.その後少しずつ規模を拡大して開催されてきた.講演では毎回の大会の様子や関係者の写真が示され,大変歴史を感じるものであった.さらに今回はそれ以前の日本のリハビリテーションの歴史についてもお話しされ,筆者は日本のリハビリテーションは高木憲次先生から始まるものと思っていたが,その前の時代もあったことに驚いた.日本の近代史と当時の状況に合わせたリハビリテーションの講演は大変興味深く聞かせていただいた.そして最後に今後のあるべき姿についても語られた.
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