学会印象記
第31回日本作業療法学会
古田 恒輔
1
1大阪府立看護大学医療技術短期大学部作業療法学科
pp.869
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108480
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第31回となる「日本作業療法学会」が,本年6月5日から7日まで,新潟県長岡市の千秋が原ふるさとの森公園内の長岡芸術文化ホール,長岡産業文化会館,新潟県立近代美術館において,小野敏子学会長のもと開催された.高齢化社会に入り,30年の節目を越えた今年の学会テーマは「ライフステージと作業療法」.それぞれの年齢層,各年代のもつ暮らし方や社会背景を踏まえた作業療法のあり方を見直そうというものであった.
学会の案内をいただいたときには,その会場案内を見て,「なんと広大な場所で,会場間の移動も大変な所を選んだものだな」といった印象を持った.プログラムも従来の方法にとらわれず,開会式の前に2セッションの演題発表があり,シンポジウムを経て15時30分で終了.2日目は9時から19時まで,特別講演を挟む形で演題発表を配置.3日目には,教育講演やシンポジウムを集中させ,13時30分に終了と,今までにない斬新な運営方法が採られていた.私自身,幾度となく学会運営に携わったが,特に作業療法学会は,2日間の日程内に多くのプログラムをぎゅうぎゅう詰め込んで運営することが当たり前であり,あわただしく落ち着きに欠ける傾向があった.今回の学会は,緑豊かな会場の良さもあって,非常に落ち着いた学会となり,運営面でも新しい形を提案する学会であったといえよう.
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