巻頭言
二次障害予防と個人的技能
北原 佶
1
1北九州市立総合療育センター
pp.793
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108183
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病気を治そうと思って行った医療行為にもかかわらず,初期の期待から遠く外れて,結果が悪くなってしまうことがある.こんなことになるのなら,投薬しなければ良かった,手術をしなければ良かった,という思いをされた方は少なからずおられるだろう.
リハビリテーションにおいても同じような経験をすることは少なくない.結果が悪くなってしまうことがある.二次障害である.長期の無用な安静による廃用症候群は減少している.しかし過度な治療・訓練による過用症候群,不適切な治療・訓練による誤用症候群はどうだろうか.リハビリテーションにおける叱咤激励の時代は終わったといっても,その傾向は根強い.
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