スコープ
「社会開発世界サミット」をめぐる内外の動き
松井 亮輔
1
1日本障害者雇用促進協会
pp.1079
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107758
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「社会開発世界サミット」は,1991年の国連経済社会理事会でチリのソマビア大使により提案され,翌1992年の第47回国連総会で決議されたもの.その背景には,最近貧困や経済悪化等に起因して途上国のみならず,先進諸国を含め,人びとの生活条件は一部悪化の傾向にある.このことが社会的不安を引き起こし,ひいては各国および世界の平和と安定に対する脅威となる,という認識がある.
同サミットの目的は,各国の首脳が一堂に会し,社会開発問題について討議するとともに,政治宣言の発表および行動計画の採択等を通じ,社会開発分野での国内の取り組みおよび国連をはじめとする国際社会の協力体制の強化を図ることである.その中心課題は,1)社会的不利な立場にある人びとの社会の主流への統合,2)貧困の緩和・減少,3)生産的就労の拡大,の3つで,社会的不利な人びとには,女性,児童,高齢者および障害者などが含まれる.
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