発言あり
地球環境サミットの成果
入山 文郎
1
,
岩城 弘子
2
,
William E. Steslicke
3
1環境庁大気保全局
2東京都小金井保健所
3南フロリダ大学保健政策学
pp.737-739
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900676
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「問われる課題の達成」
さる6月3〜14日に,リオデジャネイロでUNCED(国連開発環境会議)が開催され,約170力国等が参加して首脳会議や政府間会合等が行われた.かかる規模の環境に関する国際会議は史上例を見ないものであり,各国がその立場の違いを乗り越え,地球環境と調和した持続可能な開発を目指すことで合意したことは,今後の取り組みの出発点として大いに評価すべきであろう.また,地方自治体,産業界,科学者,NGO等の多彩な顔ぶれも集まり,地球環境に関する関心が広く定着したことも,重要な点である.
具体的な成果としては,環境と間発に関するリオ宣言(地球を「家」,人類をその「家族」と見なし,人間を中心とした「持続可能な開発」を打ち出した基本理念),アジェンダ21(大気,森林,砂漠化,資金問題,技術移転など,広範な領域をカバーする21世紀に向けた具体的行動計画),気候変動枠組み条約(二酸化炭素の排出レベルの安定化を目的とする),生物多様性条約(絶滅に瀕している種の保護を目的とする),森林原則声明(森林資源の保護及び利用の原則)が採択・署名された.
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