第35回九州リハビリテーション医学懇話会―1990年9月2日，於：佐賀県医師会成人病予防センター

　佐賀市での本会の開催は8年ぶりであったが，約90名の出席のもとに，一般演題18題，特別講演1題について発表や討論が活発になされ，担当世話人として有益な懇話会であったと考えている．

　特別講演は「脳性麻痺のリハビリテーション」と題して，高知県立子鹿園の江口壽榮夫先生にしていただいたが，20年以上の経験に基づき，神経生理学的訓練法，フェノールブロック，ADL訓練，補装具の工夫，観血的療法，社会における脳性麻痺，老人の脳性麻痺などを豊富な症例を用いてお話しいただいた．そして障害児のライフスタイルを考えてのリハビリテーション・アプローチの重要性を強調されたが，大変印象深い講演であった．