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講座 リハビリテーション医学と性の問題(1)
リハビリテーション医学における性の問題―総論
Sexual Problems in Rehabilitation Medicine: General Consept.
大川 嗣雄
1
Tsugio Ohkawa
1
1横浜市大病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University Hospital.
キーワード:
性の問題
,
障害者の性の権利
,
性教育
Keyword:
性の問題
,
障害者の性の権利
,
性教育
pp.53-57
発行日 1985年1月10日
Published Date 1985/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105314
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はじめに
リハビリテーション医学における性の問題は,諸外国においては,1940年代の後半から,1950年代の前半におけるBors1)やComarr2)などの脊髄損傷に対する研究以来,数多くの業績があげられる.さらに,1970年代から80年代に至り,リハ医学の対象となる多くの疾患や対象の性が研究されるに至り3,4,5),その解決への方法論も次第に具体的なものとなりつつある.
一方,わが国の現状はどうであろうか.最近の5年間の論文をアメリカと日本の代表的な雑誌で比較したが(表1)彼我の差が余りにも大きいことに驚かされる.
このような現状がこのまま放置されて良いものであろうとは誰も考えないであろう.しかし,実際の臨床場面では仲々手がつけられないのが現実である.
そこで,このような現状の中でリハ医学における性について,基本的な考え方を整理し,その実際面についても概観してみたい.
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