Japanese
English
特集 治療体操の見直し
治療体操の問題点
The Problems on the Therapeutic Exercises.
森 健躬
1
Takemi Mori
1
1東京厚生年金病院整形外科
1Directer of Orthopedics, Tokyo Kosei-Nenkin Hospital
キーワード:
正しい処方
,
正確な評価
Keyword:
正しい処方
,
正確な評価
pp.93-96
発行日 1983年2月10日
Published Date 1983/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104896
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はじめに
リハビリテーション領域における治療体繰は,その対象とする疾患や目的によって多種に及んでいる.このため,これを同一の観点から論ずるには筆者の力では無理がある.日常の診療を,脊椎外科を中心に行っている整形外科医としての経験から,疼痛性の脊椎疾患とその周辺領域の治療体操に限局して,問題点を検認してみることにする.ここで,改めて確認しておきたいことは,筆者はリハビリテーション医学の系統的な研修も受けておらず,また,この分野での業績があるわけでもないことである.ただ,脊椎疾患の治療を行っている過程で,治療体燥の必要性やその方法を白分なりに考えて実行して来たに過ぎない.このため,リハビリテーションを専門にしている分野の人からは,的をはずした意見という批難が起きることは,充分承知した上で,あえて私見を述べることをお許しいただきたい.
また,ここに問題点として取上げるものは,運動療法の正しい実行を妨げる因子についてであって,学理的な新しい運動治療学についてではないことも,確認しておかねならない一つである.
これらの点をふまえて,運動療法を阻害する問題を,医師の側と,患者の側とにわけて考えてみることにする.
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