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特集 リハビリテーション医学の基礎―正常生理と病態生理
Ⅰ.各種組織・系の正常生理
コラーゲン線維の形態と代謝に関する研究概観
Morphology and Metabolism of Collagen Fibers.
千野 直一
1
Naoichi Chino
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーションセンター
1Rehabilitation Center, Keio University School of Medicine.
キーワード:
Collagen
,
Contracture
Keyword:
Collagen
,
Contracture
pp.881-888
発行日 1977年12月10日
Published Date 1977/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103884
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Ⅰ.はじめに
リハビリテーション(以下リハビリと略)医学は運動器疾患をとりあつかう医療の分野としてコラーゲン線維を中心とした結合織の知識が要求される.事実,日頃リハビリセンターで患者の問題点として遭遇するものとして,拘縮ケロイド,浮腫,褥創などが多く,また,牽引療法を施行する対象疾患や全身性の結合織病は結合織の基礎的な形態や代謝に関する知識をもって対処しなければならない.
しかしながら,リハビリ医学専門分野での結合織に関する研究は,主として拘縮の治療,結合織の伸張性,温熱との関係,褥創やケロイドの治療など臨床面に重点がおかれ,コラーゲン線維の形態と代謝というような基礎的研究は,基礎医学や他の臨床分野の人々によってなされているというのが現状といえる.そこで今回,すでにのべたようなリハビリ上での問題点となる結合織に関する最近の研究の概観を行ってみたい.
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