作業療法

　作業療法（以下，OTと略）は，理学療法と並んでリハビリテーション（以下，リハと略）医療の中核をなしているが，後者よりややとっつきにくいのではなかろうか．

　それはOTがわが国に導入されて日が浅いこともあるが，その対象（身体的，精神障害），治療手段（きわめて多くの作業activity），目標（心理的支持，機能的改善，職業前評価や訓練）等からみて，きわめて広範，多様であることによる．従って，OTをよりよく理解するための書を選択することも容易なことではない．また，作業療法士，学生，リハ関連スタッフ等によるニードの差異や一般的な良書の条件（オリジナリティー，読み易さ，有用性，論理性，客観性，データや文献の質と量，新鮮さと逆に古典性等）も考慮しなければならない．