Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける地域活動
保健婦活動と地域でのリハビリテーションサービス
Medical Rehabilitation Service in Community and Works of Public Health Nurse.
三島 博信
1
,
今 真知
1
,
杉本 寛子
2
,
吉田 ミネ
3
Hironobu Mishima
1
,
Machi Kon
1
,
Kyoko Sugimoto
2
,
Mine Yoshida
3
1洞爺協会病院リハビリテーション部
2北海道立衛生学院保健婦科
3北見市保健衛生課
1Department of Medical Rehabilitation, Toyakyokai Hospital.
2Hokkaidoritsu Eiseigakuin College.
3Section of Health Direction, Department of Public, Welfare, Kitami City.
キーワード:
リハビりテーション
,
保健婦
,
教育
,
リハビリ教室
,
巡回診療
Keyword:
リハビりテーション
,
保健婦
,
教育
,
リハビリ教室
,
巡回診療
pp.529-536
発行日 1976年7月10日
Published Date 1976/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103583
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Ⅰ.総論
障害者の社会復帰の困難性については多くの要因が関与していることは周知のとおりである.私たちの治療した患者が家庭や職場などの地域社会に帰ってからも病院や施設にいたときと同じように自立した生活が続けられるかどうかという点になると疑問だといわざるを得ない.しかし,それを患者自身のせいにしたり,日本人の生活様式の複雑さや,わが国の社会福祉の未熟さなどに責任を転嫁しても患者は少しも救われはしないであろう.
リハビリテーション医療に従事しているものが忘れてはならないことは,患者の“機能障害”にのみ目を奪われて,障害者の“心”に対する配慮を怠ってはならないということである.障害を機能的に克服するということと,社会に適応して自立するということは必ずしも同じではないと思う.私たちは,もっと全人間的な観点から障害そのものと障害者というものを理解しなければならないし,患者の帰ってゆく地域社会のことを知らなければならないといえよう.また,私たちは治療担当者なるが故に無知からくる独善で患者を苦しめたり,傷つける場合もあるということを忘れてはならないと思う.
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