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Thomas O. Mooney, Theodore M. Cole, Richard A. Chilgren: Sexual Options for Paraplegics and Quadriplegics
千野 直一
1
1慶応大学病院リハビリセンター
pp.428
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103559
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脊損患者のほとんどすべてが排尿障害をともない,また,つい近年まで彼等に対する医療は尿路結石の摘出と褥創の治療にあけくれたといっても過言ではない.しかし,最近のリハビリテーション(以下リハビリと略す)医療の発展と,泌尿器科医の神経膀胱に対する研鑽は脊損患者を腎不全より守り,その寿命を平均水準まで達せしめるようになった.
しかしながら,リハビリ医療は脊損患者に対して,このように医学的治療法を発達させただけで満足せず,彼らが身体的,精神的に正常に近い生活が送れるようにと日夜努力している.一方,脊損患者自身も従来より以上に医学的知識をもち,身障者としてからにとじこもることをせず,リハビリ医療者に積極的に協力して,より正常な社会人たらんとしている.
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