ひと
日本義肢装具研究会会長に就任された九州労災病院長 天児民和(あまこ・たみかず)先生
武智 秀夫
1
1岡山大整形外科
pp.1128
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103054
- 有料閲覧
- 文献概要
天児先生がわが国の整形外科学,リハビリテーション医学の分野でなされている多くの業績について,ここで細かく書きしるす必要はないであろう.明治のはじめ東大で内科を教えたベルツ教授の言葉に,「日本人は西欧文明という果実はとり入れたが,それを育てた幹や根のことは考えていない」といった意味のものがある.天児先生のお仕事や発想の背景には必ず歴史的経緯についての深い知識と,歴史的必然をふまえた大きい筋が一本つらぬかれているのがわかる.この点,先生は真の意味で,西欧合理主義を身につけられた数少ない日本人ではなかろうか.
また,オーガナイザーとしてのお仕事も多いが,やはり歴史を知る者のつよみはいろいろな所にうかがえる.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.