Japanese
English
研究と報告
失語症入院患者を対象にした「日常言語能力評価尺度」の作成―信頼性,妥当性,反応性の検討
Development of the Daily Language Ability Scale for inpatients with aphasia:reliability, validity and responsiveness.
金井 日菜子
1
,
奥平 奈保子
1
,
峯下 圭子
1
,
藤永 直美
1
,
溝渕 淳
1
,
小松 彩子
1
,
平野 奈津子
1
,
堀川 貴代
1
,
坂本 一世
1
,
今城 博子
2
,
新藤 恵一郎
3
Hinako Kanai
1
,
Naoko Okudaira
1
,
Keiko Mineshita
1
,
Naomi Fujinaga
1
,
Atsushi Mizobuchi
1
,
Ayako Komatsu
1
,
Natsuko Hirano
1
,
Takayo Horikawa
1
,
Ichiyo Sakamoto
1
,
Hiroko Imajo
2
,
Keiichiro Shindo
3
1東京都リハビリテーション病院リハビリテーション部
2東京都リハビリテーション病院看護部
3東京都リハビリテーション病院診療部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
2Department of Nursing, Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
3Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
失語症評価
,
日常言語能力
,
信頼性
,
妥当性
,
反応性
Keyword:
失語症評価
,
日常言語能力
,
信頼性
,
妥当性
,
反応性
pp.987-994
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102244
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要旨:失語症入院患者の言語能力を日常の観察から評価する「日常言語能力評価尺度」の試案を作成した.まず,院内で観察可能な38項目を抽出し「試案1」とした.失語症患者10名で予備調査を行った後,7領域34項目を5件法で評価する「試案2」に再構成し,再び予備調査を実施した.対象は103名で,入院2週間以内に言語聴覚士(ST)と看護師が初回の採点を行った.STは,初回から3日以内と退院時にも採点した.標準失語症検査(SLTA)と機能的自立度評価(FIM)も入・退院時に実施した.結果は,入院時「試案2」のST・看護師による採点間,STによる2回の採点間の相関係数が各0.84,0.98,「試案2」と入院時のSLTA,FIMコミュニケーション項目との相関係数が各0.92,0.72であった(すべてp<0.01).「試案2」の入・退院時の標準化反応平均は1.68であった.結果から,「試案2」には信頼性,妥当性,反応性があると考えられた.
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